ツーステップ投法のやり方 | ソフトボールのピッチング上達法
ソフトボールのピッチングは、ウィンドミル投法とスリングショット投法の2種類あります。
どちらも、2012年のルール改正まではツーステップ投法やジャンピング投法と呼ばれるような投法は不正投球とされていました。
野球では、長らく全身をストップするようなストップモーションは禁止されていましたが、2006年から2段モーションを禁止する規制強化が打ち出されました。
しかし、ソフトボールにおいては、2010年に国際ソフトボール連盟のルール改正に伴い、日本でも検証された結果2012年の改正となったのです。
1.ツーステップ投法のルール改正
日本ソフトボール協会の中では、このルール改正に関して慎重な意見も多かったようですが、国際的な判定基準が大幅に緩和されていく流れを無視することは世界基準からの脱落を招きかねない状況であるということで2012年に改正が行われたようです。
まず、投球規定の“クローホップ”の内容が大幅に変更されました。
というのも、“リーピング”が合法的な投球動作として認められたのです。
正しく投手板を踏み出し、一連の動作であればフォロースルーとみなし、クローホップとはとはみなされないこととなりました。
2.ツーステップ投法
ツーステップ投法とは、軸足となっている足で投手板(プレート)を蹴って、反対の足を大きく踏み込む前に、軸足を踏み込む足より前に着地させます。
右利きの投手は、右足で投手板を蹴り、左足を着地する直前に右足を着地させ、もう一度蹴り出します。
一歩目の蹴りで勢いをつけ、二回目の蹴り出しで軸足の引き付けを素早く、強く行います。
腕の動きは従来と変わりません。
グラブをしている方の手を大きく前に出し、身体は横向きなるように踏み出します。
2度目の蹴りで軸足を引き付けて素早く体重移動することにより、腕の旋回速度は確実に上がりますし、ホームまでの距離が短縮されますので、球速はかなり上がります。
しかし、このピッチングは下半身にかなりの負担がかかります。
体格、体力、筋力に恵まれており、これまで自分のフォームが完成していない選手は取り入れるべきですが、従来、ツーステップで投げていない選手が転向するには課題が多くあります。
自分のピッチングをどうしても変更したいのであれば、シーズンオフにゆっくりと時間をかけ、1からやり直すつもりで取り組む勇気が必要です。
3.ツーステップ投法のメリットとデメリット
ツーステップ投法を正しく理解し、ピッチングの上達を図って下さい。
1.ツーステップ投法のメリット
ツーステップ投法をマスターすれば、球速が上がることは間違いなく、投手として確実に上達するでしょう。
球威も上がるでしょうし、ホームまでの距離も縮みます。
そして、バッターにとってはタイミングも合わせづらく、かなり打ち難い投げ方です。
2.ツーステップ投法のデメリット
ツーステップ投法は、軸足や腰など下半身にかなりの負担がかかることから、故障する可能性が高くなります。
よほど強靭な足腰で、日頃から筋力をつけておかないと、1試合を投げ抜くのは難しいでしょう。
前半は良くとも、体力が続かず球威が落ちたり、コントロールを失っていくことが考えられます。
従来の投げ方から、ツーステップ投法に変更する場合、腕の動きと下半身の動きとのタイミングが変わってくるので、マスターするにはかなりの時間がかかります。
従来の投球フォームが崩れることを覚悟しなければなりません。